カテゴリー: タイポグラフィ

開催レポート12.9『手紙のじかん』カリグラフィー年末編

2018年の『手紙のじかん』締めくくりは

カリグラファーの初島さんをお迎えして年賀状準備。

感謝の言葉を年内に贈るのも素敵。

ということで、この季節にふさわしい言葉を初島さんにご提案いただきました。

会場・リンデさんの“クリスマスカードセレクション”

世界各国からセレクトしたグリーティングカードがずらり。は 毎年恒例ですが、、今年はちょっと違うものも。

新しい印刷機を導入したリンデさんのオリジナルが充実。

 手紙のじかんでもお世話になった サトウアキコさんの年賀状も!

スタートはデモンストレーション〜みなさんで練習〜カードに清書

といつもの流れのようですが…

今回はこの季節にぴったりの言葉を。  

初島さんが一人一人の方のお名前の見本を書いてくださいます。

初めての方も、2回目の方も、素敵なグリーティングワードを綴ってくださいました!

今年も一年間、『手紙のじかん』にご参加くださったみなさま、本当にありがとうございました。

初島さんのワークショップは、次回は2019年の3月、ブックバインディング

 

【開催報告『タイポグラフィシリーズ最終・タイポグラフィ入門 』河地知木氏

デザイン、アートなどにとどまらず、幅広い分野の人々の関心を集めている文字の魅力。

大学の芸術学部で長年ご専門のタイポグラフィを教えてこられ、グラフィックデザイナーとして知られる河地知木氏をゲストに迎え、特別な会として開催する入門編

手書き文字のカリグラフィーも含む、贅沢な会となりました。img_7014 img_7025

ご参加者の中には、河地先生の教え子だったという方も

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にているようで違う文字の変遷
河地先生より配布された14ページの資料を追いながらお話が始まります。
 
いただいた資料で確認しながら、変遷してきた文字の歴史。
筆記から、印刷に移ったフォントの由来や工夫など。

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書体の知識、タイポグラフィのことを知るほどに
街のいたる場所で文字が気になります
書体の中から間違いを探して正解を書き出したり、改めて、文字のバランスの大切さを確認する時間。

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次は、持ってきた広告物から、欧文書体を切り抜いて分類していきます

日頃何気なく目にしている印刷物の中で、いかにフォントが効果的に使われてるかなど、タイポグラフィーの大切さを改めて確認する時間です。

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カーペンターペンシルを使って、フォントを書く時間

ガイドラインに沿って手書きで文字を書いていく。河地さんがグループごとにお手本を。

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実際にグラフィックデザインの仕事をなさっている方も多く、プロとしてのお話も

企画者であるカリグラファーの初島さつきさん(スタヂオポンテ主宰)も、タイポグラフィーの重要性を実感する一人。

大学で長く教鞭を取られ、自身もデザイナーとして活躍されている河地さんのこういった講義、要望が多ければ、また開催をしたいということでした。

次回予告&開催レポート タイポグラフィシリーズ

スタヂオポンテ主宰・カリグラファー初島さつきさんによる“typography”シリーズ1&2開催を終えました。

1回目は、文字道代表の伊藤義博氏を迎え、『写植機の体験』

2回目は、前田年昭氏を迎え、『組み継ぎ本』の製本

それぞれ、長く印刷に関わってこられたお二人の印刷や本への造詣の深さに触れる貴重な機会となりました。

10月15日(土)&16日(日)『写植ってなに?写植機体験ワークショップ』

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東京から来た写植機、SHA-KEN の『SPICA-AH』が鎮座

九州ではなかなか目にすることのできない機械です。

文字道で所有する文字盤=プレートも、一部持ってきていただきました。

2,862文字の大きなプレートは、一枚、50,000〜70,000円とか

 

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軽快に文字をタイピングしていく伊藤さん

文字を探すというより覚えている、という感覚とか

 

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この日は、自分の打ちたい文字を見本から探し、お目当てのプレートを探してスタンバイ

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印字は写真のネガと同じように現像します。

文字が浮かび上がってくる瞬間はワクワクします。

 

 

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スタヂオポンテの初島さんと伊藤さん

「写植でしかできないこと、まだまだ可能性がある、アートとしての写植の表現、とかね。」

長く印刷業界に関わり、写植の隆盛、衰退を見てきた伊藤さん。

アメリカに渡り、コンピューターの時代を予見、いち早く組版に取り入れるなど、これまでの印刷人生で培ってきた行動力と情熱は、今も伊藤さんを突き動かしているようです。

来年は、新しい展開を始められるそうです。

またKでもお知らせさせていただきたいと思います。

11月5日(土)『近代日本の印刷と本の歴史、組み継ぎ実習』

前田年昭氏を迎え、『組み継ぎ本』の製本を実際に体験しながら、日本の近代における印刷や、本の歴史を伺うじかん。

神戸芸術工科大学で組版講義を担当されている前田さん

『組み継ぎ本』もその講義の中で生まれたそう

この日は、前田先生のガイドで実際に「紙を組み継ぐ」実技を行いながら、印刷や本にまつわるお話を伺うことができました。

 

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180℃開く、ホチキスやノリ、テープを使わない、つまり劣化することのない製本。

構造の簡潔さ、製本の美しさ。手を進める皆さん、どなたも失敗などなく、綺麗に作業を終えられていました。

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小学生の頃、新聞記者に憧れ、70年代に新聞記者の道へ。

文章整理部という、“校閲”=校正より更に記事の内容に関わる役割を、活版、写植、DTPと変遷する新聞業界の真っ只中で経験してこられた前田さん。

表現と伝達の手法である文字を伝える仕事をしたい、という思いで、印刷や、本には、並々ならぬ思いがあります。

「人は、文字を刷り、紙を綴じて本をつくることで、自分を知り、他人を知り、社会を変えてきた」

「紙の本は完成されたメディア、自分の経験を人に伝え、自分以外の人の経験を手にすることができる」

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「伝えたいという思いを文字にして、印刷することは、みなさんの権利です。組継ぎ本を作って、想いを伝えることに役立ててください」

静謐で簡潔な製本=組み継ぎ本考案の背景には、前田さんの温かな思いがありました。

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次回『タイポグラフィーシリーズ3』は

いよいよ!『タイポグラフィー入門』

ゲストに河地知木氏を迎えます
手書き文字のカリグラフィーも含む、“タイポグラフィ”
デザイン、アートなどにとどまらず、幅広い分野の人々の関心を集めています
大学の芸術学部で長年ご専門のタイポグラフィを教えてこられた、河地知木氏より、
【日時】11月20日(土)
10:30-12:30
【定員】 16名
【参加費】2,500円
【持参物】
カーペンターペンシルをお持ちの方はご持参ください
お持ちでない方は、当日スタジオでご用意します(200円程度)
お申し込み時にコメント欄に「ペン購入希望」とご記入ください
【お申し込み・お問い合わせフォーム】
http://www.studioponte.com/sp.cgi?t=contact
【申し込み〆切】11月13日